情報通信工学コース 山本研究室
公立大学法人 首都大学東京

Yamasho Lab Graduate members

2015 Bachelor Graduate

Hideaki Honda

2009年 東京都立産業技術高等専門学校 ものづくり工学科 入学

2014年 東京都立産業技術高等専門学校 情報通信工学コース 卒業

2014年 東京都立産業技術高等専門学校 専攻科 創造工学専攻入学

2016年 東京都立産業技術高等専門学校 専攻科 創造工学専攻修了

     学士(電気・電子)

2016年 電気通信大学大学院へ進学

 

Research

市販モニタを用いた動体視力測定システムの開発【卒業研究】

近年の高齢化社会において,運転者の適正診断は重要な項目となっています.特に老化で顕著なのは動体視力の低下であり, 常日頃から自宅でもチェックできる簡単なシステムが求められています.自宅で動体視力測定を行う場合,テレビ等のモニタで実現することが想定されます. しかし,現在4Kモニタを使用しても,視力検査を行うまでの解像度が得られません.
そこで我々は,4バー形式の表示とコントラスト変化を組み合わせることで,自宅のモニタ等でも視力検査が可能な手法を開発しました.このシステ ムは動体指標を表示するだけではなく,指標を追従できているかを視線検出装置で判断することができ,動体追従の様子も能力の判断材料とすることができます.

視線移動の反応速度による心因的ストレス状態の把握【特別研究】

本研究ではストレス等による心因的疲労状態を非接触な計測方法で捉えるべく,視線動作に着目して研究を行いました. 心因的疲労が蓄積されると脳の働きが鈍ることが予想されます.この脳の機能低下は様々な生体反応に現れるはずですが,生きていく上で高速な反応を 必要とする眼球運動に顕著に現れると考えました.しかしながら,変化が微弱ゆえに単純な計測ではその差を捉えることは困難です.
そこで我々は意識的な判断行動を複数組み合わせることにより,脳の機能低下状態を明確に判断できる手法を開発しました.意識的な判断行動 としては指示された方向と反対方向に視線を向けるアンチサッカード動作と,色や形の複数組み合わせ選択などを併用することで容易に脳の状態変化を捉 えることができます.本研究では心因的疲労の変わりに,単純な計算課題を繰り返し行なわせることで一時的に脳の判断能力を低下させ,確実に弁別可能 な再現生と安定性を確認することができました.

Publications

  1. [7]山本昇志,本田秀明,井上薫,原直人,
    視線挙動測定による状況判断能力の評価,
    第52回日本交通科学学会総会学術講演会, G4-2, (2016.6.18, 東京).
  2. [6]本田秀明,井上薫,原直人,津村徳道,山本昇志,
    心因的疲労の評価に適した視線誘導手法の検討,
    日本色彩学会 視覚情報基礎研究会, CSA-FVI-2015-16, (2015.12.19, 東京).
  3. [5]Shoji Yamamoto, Hideaki Honda, Kaoru Inoue, Naoto Hara, Norimichi Tsumura,
    The Difference of Velocity between Eye and Head Movement under Mental Fatigue Condition,
    Proceedings of OSA Fall Vision Meeting, Session3-3(contributed), San Jones, CA, USA, (Oct, 2015).
    [Abstract Refereeing]
  4. [4]本田秀明,井上薫,原直人,津村徳道,山本昇志,
    眼球と頭部の運動比較による心因的疲労の評価,
    日本眼光学会総会予稿集, O-25, (2015.9.27, 岡山).
  5. [3]本田秀明,井戸田彰義, 栗田幸樹,山本昇志,津村徳道,
    アンチサッカード課題による心因的疲労の評価手法の提案,
    日本視覚学会冬季大会予稿集, 1p09, (2015.1.21, 東京).
  6. [2]山本昇志,本田秀明,井戸田彰義,
    市販ディスプレイを用いた動的視力測定手法の開発,
    電子ディスプレイ研究会,信学技報(EID), Vol.2014-11, p.17-20, (2014.10.15, 東京).
  7. [1]本田秀明,井戸田彰義, 山本昇志,
    動体視力測定時の視線挙動の解析,
    映像情報メディア学会技術報告, Vol.38, No.7, pp.89-92, (2014.2.22, 横浜).