電気電子工学コースでは、学習管理システム(LMS)として2009 年から moodle を運用しています。LMSとは次のことができるウェブサイトです:課題提出(評価)、教材共有(テキスト、動画)、試験(評価)、連絡、学生間評価、アンケート。品川キャンパスの DMZ にサーバを設置しているため、学生は校内からだけでなく、自宅や電車の中からでもアクセスが可能となっています。このシステムは、科目における課題・成績管理だけでなく、卒業研究や資格試験などの情報共有ツールとしても利用されています。
電気電子工学コースの学年ごとに Slack ワークスペースを設置しています。各ワークスペースでは、教員からの連絡だけでなく、雑談や PC のセッティングサポート用のチャンネルなどが用意されています。公開された場所で質問すると、教員からだけでなく、学生から回答が返ってくることもあります。風通しのいいクラスづくりに役立っています。
コロナ禍の緊急事態宣言で自宅学習が開始された際、電気電子工学コースのほぼ全教員が Teams でのオンライン授業を実施しました。現在の授業でも Teams を使った画面共有も並行して行うなど、継続的にオンライン授業を行っています。この結果、自宅療養中の学生が授業に参加したり、プロジェクタの画面が見にくい後席の学生も、手元の端末で教員画面を確認することが可能になっています。また、オンライン授業では数多くの Web アプリケーション(Miro, Diagrams.net, Notion など)を利用する機会が増えました。いくつかのツールは共同編集が可能となっており、お互いが自宅にいても同一ドキュメントを共同編集できる環境が整っています。これらのおかげでコロナ禍においてもプロジェクト型の授業を実現できました。
二年生はレポートを手書きで執筆してもらっています。他方、三年生から五年生のレポートは電子化しています。学生は LaTeX や Word などでレポートを執筆し、PDF を LMS に提出します。教員からの添削も電子的に行われ、LMS 経由で受領または要修正が連絡されます。電子化することで紙の使用を減らしたり、プリンタ管理に煩わされなくなるだけでなく、教員・学生ともにレポートに関する物理的・時間的な制約が大幅に緩和されます。
本コースでは、事前知識の確認、小テスト、定期試験で、CBT が用いられています。CBTの導入により、小テストの場合、学生は合格するまで何度でも受けることができます。また、採点の手間がほとんどいらないので、教員はより多くの時間を学生の直接指導に割くことができます。更に、統計情報がすぐに集まるので、教員は、学生の誤解しやすいところを把握でき、指導に役立てることができます。本コースで用いているLMS(moodle) では問題に依存性を持たせることが可能です。これにより、学生は基本問題をクリアしてから(基礎を固めてから)、応用問題に挑戦することができます。